2024年10月20日
「雨漏りは起きていないけど、外壁塗装は何年ごとに塗り替えるべきなのかな」
このように、外壁塗装のタイミングにお悩みの方もおられるのではないでしょうか。
外壁塗装の周期は一概には決まっておらず、外壁の状態によって変わります。
本記事では、新築住宅の外壁塗装サイクルから2回目以降の塗り替え時期、さらには劣化のサインや放置するリスクまで詳しく解説します。
適切な外壁塗装のタイミングや住宅の寿命を延ばすコツもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
このコラムのポイント |
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Contents
外壁塗装は20年に1度は必要
外壁塗装の耐用年数は15年程度を目安にしていることが多いです。
耐用年数を超えるとすぐに雨漏りなどの被害が出るわけではありませんが、外壁本来の保護機能が弱まるので、建築後20年は外壁の塗り替えを検討する時期といえます。
しかし、サイディング仕上げの外壁にはシーリングという防水材料が使用されており、耐用年数が5年〜15年と塗装よりも短いシーリング材もあります。
そのため、外壁塗装は15年程度で検討するのがおすすめです。
外壁材の種類や仕様によっても異なるので、外壁塗装の見積もり依頼時に、専門家に状態を確認してもらうのがおすすめです。
外壁塗装は何年ごとに行うべきか
外壁塗装の適切な周期は、ご自宅の状況や環境によって異なります。
ここでは、新築住宅の外壁塗装サイクルと2回目以降の塗装周期について、詳しく解説します。
新築住宅の外壁塗装サイクル
新築住宅の場合、最初の外壁塗装は建築後8〜10年程度が一般的な目安です。
外壁の状態が良いうちに細かなメンテナンスをしておけば、塗膜の劣化速度を抑えられます。
しかし、ご自宅の立地環境によって、外壁の劣化速度は異なります。
たとえば、海沿いの塩害地域や日当たりの強い南面の外壁は、劣化が早まることが多いです。
また、北側の日陰になりやすい場所は、カビやコケが発生しやすい傾向にあります。
そのため、定期的に外壁の状態を点検し、ご自宅の状況に応じて個別の判断が必要です。
2回目以降の外壁塗装の周期
2回目以降の外壁塗装周期は、使用する塗料の種類によって大きく変わります。
塗料 | 耐用年数 | 特徴 |
シリコン塗料 | 約8~12年 |
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ラジカル塗料 | 約12~15年 |
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フッ素塗料 | 約15~20年 |
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無機塗料 | 約15~25年 |
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ウレタン塗料 | 5~7年 |
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上記の表からわかるように、塗料の種類によって耐用年数は大きく異なります。
ただし、これらの年数はあくまで目安であり、実際の塗り替え時期は外壁の状態を見て判断する必要があります。
とくに注目したいのは、近年人気が高まっているラジカル塗料です。
シリコン塗料と同程度の価格で、より長期間の耐久性が期待できます。
ただし、比較的新しい塗料のため、施工できる業者が限られている点には注意が必要です。
神山ではシリコン塗料はもちろん、ラジカル塗料やフッ素塗料など幅広い種類の塗料を取り扱っています。
外壁塗装の劣化サイン
外壁塗装の劣化サインを知っておくと、適切なメンテナンス時期を判断できます。
ここでは、ご自宅の外壁に現れる主な劣化サインを6つ紹介します。
チョーキング
チョーキングは、外壁塗装の劣化を示す一般的なサインの1つです。
外壁を触った際に、手に白い粉がつく現象をチョーキングと呼びます。
塗料中の樹脂成分が紫外線によって分解され、顔料が粉状となって塗膜表面に浮き出てくることが原因です。
この現象は塗料の耐候性が失われている証拠であり、外壁の保護機能が低下していることを意味します。
外壁にチョーキングが現れたら、外壁塗装を検討しましょう。
色褪せ
色褪せは、外壁の見た目の変化として気づきやすい劣化サインです。
新築を建ててから年数が経つと、紫外線により外壁の色が少しずつ薄くなってきます。
色褪せは単に見た目の問題だけでなく、塗料の保護機能が低下している証拠でもあります。
放置すると、ご自宅の外壁の劣化が早まる可能性があるため注意しましょう。
カビやコケ
日当たりや風通しによっては外壁の北側にカビやコケが生えることがあります。
外壁に使用される塗料には、本来カビやコケの発生を抑制する機能が備わっていますが、時間の経過とともに性能が低下し、カビやコケが生えやすくなります。
とくに北側の外壁は日光が当たりにくく湿気がたまりやすいため、カビやコケが発生しやすい場所です。
定期的に点検し、早めに高圧洗浄で落とすことが大切です。
クラック(ひび割れ)
外壁のクラックは、幅や深さによっては深刻な劣化サインであり、放置すると大きな問題につながる可能性があります。
クラックは、幅や深さによって以下2つのタイプに分類されます。
- ヘアークラック:幅0.3mm以下、深さ4mm以下の細かいひび割れ
- 構造クラック:幅0.3mm以上、深さ5mm以上の大きなひび割れ
ヘアークラックは外壁の表面のみに発生しているので、大きな問題にはなりません。
一方で構造クラックは、外壁の内部までひび割れが達している可能性があるので早めの補修が必要です。
クラックの発生を完全に防ぐことは難しいですが、定期的な点検とメンテナンスによって、進行を防ぐことは可能です。
外壁にクラックを発見した場合は、必要に応じて専門家に相談しましょう。
コーキング(シール)の劣化
外壁がサイディング仕上げの場合、継ぎ目部分にはコーキングが施工されています。
コーキングは単にすき間を埋めているだけではなく、以下の効果があります。
- 地震などの振動や日々の気温変化による建物の膨張収縮を吸収し、構造体を保護する
- 目地からの雨水の浸入を防ぐ
しかし、時間の経過とともにコーキングは劣化して弾力性を失い、やがて亀裂が発生します。
亀裂が発生すると、雨水が建物内部に侵入するリスクが高まります。
コーキングの劣化は、外壁全体の塗り替えが必要ない段階でも発生することがあります。
上記の写真のように、コーキングの劣化を発見した際は、早めに専門家に相談しましょう。
塗膜の剥がれ
塗膜の剥がれは、外壁塗装の劣化が進行した最終段階といえるサインです。
塗装の劣化が進行すると、まず小さな範囲から塗膜が剥がれ始めます。
しかし塗膜の剥がれを放置すると、剥がれの範囲は急速に拡大し、外壁全体に広がっていきます。
塗膜の剥がれは、外壁を雨水や湿気から建物を守る機能が失われた状態です。
そのため、外壁材自体の劣化が急速に進む危険性が非常に高くなります。
塗装の剥がれを見つけたら、早急な対応が必要です。
定期的な外壁塗装により大規模な修繕を避けることが、長期的には費用の節約にもつながります。
外壁に少しでも異変を感じたら、専門家への相談がおすすめです。
神山は現地調査と見積もりに費用は一切かかりませんので、お気軽にご相談ください。
外壁塗装を放置するリスク
外壁塗装は、適切なタイミングでのメンテナンスが必要です。
劣化サインを放置すると、症状が悪化する一方です。
ここでは、放置した場合の具体的なリスクを紹介します。
住宅の寿命が縮む
木造住宅の平均寿命は約65年と言われています。
しかし外壁塗装を放置すると、ご自宅の寿命を縮める可能性があるので注意しましょう。
外壁塗装の劣化により、雨水が建物内部に侵入すると、構造材の劣化が急速に進行します。
参考:国土交通省|【指針参考資料5】 建物の平均寿命について
修繕費用が増える
適切なタイミングで外壁塗装をしなければ、修繕費用が予想以上に膨らむ可能性があります。
外壁の劣化が進行すると、外壁の塗り替えでは対処できないことも。
外壁材の張り替えや構造補強など、より大規模で高額な修繕が必要になるので注意しましょう。
外壁塗装の見積もりの見方について、以下で解説しています。
関連記事:外壁塗装見積もりのチェックポイント|信頼できる業者選びのコツも
外壁塗装の周期を延ばすメンテナンス方法
外壁塗装は決して安くありませんが、定期的なメンテナンスで周期を延長させられます。
外壁塗装の寿命を延ばすための効果的なメンテナンス方法をご紹介します。
定期的な清掃と点検
外壁塗装の寿命を延ばすためには、日頃のメンテナンスが欠かせません。
なかでも定期的な清掃と点検は、外壁の健全な状態を維持するための基本です。
外壁に付着した汚れやカビを放置すると、塗膜の劣化が徐々に進み、本来の保護機能が失われていきます。
そのため、定期的に高圧洗浄機やブラシで清掃し、汚れを取り除くことが大切です。
また、年に1〜2回程度、ご自身で外壁の状態をチェックしましょう。
点検により外壁の劣化を早めに発見することで、大規模な修繕を未然に防げます。
耐久性の高い塗料を選ぶ
外壁塗装を行う際に、耐久性の高い塗料を選ぶことも、次回の塗り替え時期の延長につながります。
予算や許容できる塗装頻度に合わせて、ラジカル塗料やフッ素塗料など、耐用年数の長い塗料を選ぶのがおすすめです。
たとえば、一般的なシリコン塗料の耐用年数が8〜12年程度なのに対し、フッ素塗料の耐用年数は15〜20年程度です。
1回の塗装費用は高くなりますが、長期的に見ると塗装回数が減るため、トータルコストを抑えられる傾向にあります。
神山は一級塗装技能士をはじめ、国家資格保有スタッフがお客様のご要望に合わせて最適な塗料をご提案いたします。
まとめ
外壁塗装はご自宅の美観を保つだけでなく、建物の寿命や資産価値に大きく影響する重要なメンテナンスです。
一般的には8〜10年ごとが塗り替えの目安ですが、環境や使用する塗料によって適切な周期は変わってきます。
この記事が、ご自宅の状況に合わせた外壁塗装計画を立てる参考になれば幸いです。
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