2025年9月10日
ご自宅の屋根と壁の隙間を発見し、「これはどうやって埋めるべきなんだろう?」と不安に感じている方へ。
その隙間を放置すると、雨漏りや害虫の侵入といった深刻なトラブルの原因になる可能性があります。
この記事では、つくば市・土浦市で塗装・防水工事を行う『神山』が隙間を補修するための正しい方法や費用、注意点を解説します。
正しい知識で、大切なお住まいをしっかりと守るために、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント |
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Contents
屋根と外壁の隙間・外壁の隙間を埋める方法|効果・寿命・費用も紹介
はじめに、屋根や外壁の隙間を埋めるための代表的な3つの方法を見ていきましょう。
コーキング(シーリング)
現場では、コーキングとシーリングは同じ意味で使われることが一般的です。
コーキングとは、専用の充填材によって屋根と外壁の隙間・外壁の隙間を埋める方法で、コーキング材の主な種類は以下のとおりです。
- 変成シリコン系:耐候性・耐久性に優れ、塗装も可能なため外壁の目地など幅広い場所に使用されます。
- ウレタン系:密着性と弾力性が高いですが、紫外線に弱いため上から塗装することが前提となります。
- アクリル系:湿った場所にも施工しやすく塗装も可能ですが、耐久性は他の種類に比べて低い傾向があります。
屋根と外壁の隙間・外壁の隙間をコーキングで埋める主なメリットは比較的安価でさまざまな材質の隙間に対応できる点で、デメリットは紫外線や雨風によって経年劣化するため定期的なメンテナンスが必要になる点です。
効果・寿命・費用の目安は以下のとおりです。
項目 | 目安 |
効果 | 隙間からの雨水の侵入防止、建物の気密性向上 |
寿命 | 5年~15年(使用する材料や施工場所によって変動) |
費用 | 1メートルあたり700円~1,200円(打ち替えの場合) |
漆喰(しっくい)
漆喰とは、主に瓦屋根の棟(屋根の頂上部分)や瓦の隙間を固定し、雨水の侵入を防ぐために使われる材料で隙間を埋める方法で、材料の主な種類は以下のとおりです。
- 既調合漆喰:工場でセメントなどを混ぜて作られており、施工性に優れています。
- 本漆喰:消石灰、麻すさ、海藻のりなどを現場で調合して作ります。伝統的な工法です。
屋根の隙間を漆喰で埋める主なメリットは日本の気候風土に適した高い耐久性と調湿効果がある点で、デメリットは施工に専門的な技術が必要でありコーキングに比べて費用が高くなる傾向がある点です。
効果・寿命・費用の目安は以下のとおりです。
項目 | 目安 |
効果 | 瓦の固定、屋根内部への雨水の侵入防止 |
寿命 | 10年~20年(環境によって変動) |
費用 | 1メートルあたり3,000円~7,000円(棟の漆喰詰め直しの場合) |
板金(ばんきん)
板金とは、金属製の板を加工し、屋根と外壁の接合部といった複雑な隙間を覆って防水する方法で、材料の主な種類は以下のとおりです。
- ガルバリウム鋼板:現在主流の材料で、さびにくく耐久性が高いです。
- ステンレス:非常にさびにくく高耐久ですが、高価です。
- 銅:耐久性が非常に高いですが、最も高価な材料です。
屋根と外壁の隙間を板金で埋める主なメリットは耐久性が高く長期間にわたって防水性能を維持できる点で、デメリットは材料費や加工・施工費が高額になりやすい点です。
効果・寿命・費用の目安は以下のとおりです。
項目 | 目安 |
効果 | 雨仕舞(あまじまい)の強化、複雑な形状の隙間からの雨水侵入防止 |
寿命 | 20年~30年(材料や環境によって変動) |
費用 | 1メートルあたり5,000円~7,000円(屋根の棟板金の場合)※形状や材質で大きく変動 |
ご自宅の隙間の状態や材質によって最適な補修方法は異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
屋根と外壁の隙間・外壁の隙間を埋める際の注意点
続いて、実際に隙間を埋める際の注意点を見ていきましょう。
対処法を誤るとかえって建物を傷める可能性もあるため、お住まいを長持ちさせるためのポイントをご紹介します。
DIYで隙間を埋める方法もあるが専門家への依頼がおすすめ
ご自身での補修は、高所作業での危険性に加え、不適切な処置でかえって建物を傷めるリスクがあります。
隙間の原因を正しく見極めて最適な材料で施工するには専門知識が不可欠です。
安全・確実な補修のためにも、まずは専門家へ相談しましょう。
屋根と外壁の隙間・外壁の隙間には「埋めるべき隙間」「埋めないほうがよい隙間」がある
建物には、補修が必要な「埋めるべき隙間」と構造上あえて設けられた「埋めないほうがよい隙間」の2種類があり、それぞれの代表例は以下のとおりです。
埋めるべき隙間
- コーキングのひび割れ・肉やせ:経年劣化により防水機能が失われているため、早急な補修が必要です。
- 外壁のひび割れ(クラック):0.3mm以上のひび割れは、雨水が侵入する可能性があるため補修が必要です。
- モルタル・漆喰の崩れ:部材が剥がれ落ち、内部に雨水が侵入する危険な状態です。
埋めないほうがよい隙間
- 外壁材(サイディング)の重なり部分:壁内部の湿気を外に逃がすための意図的な隙間です。
- 水切り金具の上部:壁を伝った雨水を適切に排出するための隙間であり、塞ぐと雨漏りの原因になります。
- 換気口や通気口:床下や小屋裏の換気のために設けられており、塞ぐと湿気がこもり、結露やカビの原因となります。
業者選びは慎重に行う
隙間の補修を依頼する際は、費用だけでなく、診断内容や提案される工事内容、保証の有無などを比較検討することが重要です。
質問に対して丁寧に説明してくれる、信頼できる業者を選びましょう。
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屋根と外壁の隙間・外壁の隙間を埋めずに放置するリスク・建物全体への影響
屋根や外壁の隙間は、単なる見た目の問題ではありません。
放置するだけではなく、間違った方法や精度の低い施工で埋める場合も、建物全体に以下のような深刻なダメージを及ぼすリスクがあります。
雨漏り
隙間から雨水が建物内部に侵入すると、雨漏りが発生します。
天井や壁にシミができるだけでなく、以下のような建物全体の寿命を縮める二次被害へと発展する場合があるため、注意が必要です。
- 構造材の腐食:柱や梁が腐り、建物の耐震性といった強度が低下します。
- シロアリの発生:湿った木材がシロアリを呼び寄せます。
- 断熱性能の低下:断熱材が水を含んで機能しなくなり、冷暖房の効率が悪化します。
- カビによる健康被害:発生したカビが、アレルギーや喘息などの原因になります。
- 漏電・火災のリスク:雨水が電気配線に触れると、火災につながる危険もあります。
このように、一箇所の雨漏りが建物全体とご家族の生活を脅かすリスクにつながるため、手遅れになる前に専門家による早急な診断と対処をおすすめします。
害虫の侵入
数ミリのわずかな隙間でも、ゴキブリやクモ、ハチなどの害虫にとっては十分な侵入経路となります。
特に、ハチが壁の内部に巣を作ってしまうと、駆除が困難になるケースもあります。
建物の断熱性・気密性の低下
外壁の隙間は、外気の侵入経路となり、建物の断熱性や気密性を損ないます。
その結果、冷暖房の効率が悪化し、光熱費が余計にかかってしまうことにつながります。
外壁材そのものの劣化促進(凍害など)
隙間から壁内部に侵入した水分は、冬場に凍結と融解を繰り返す「凍害(とうがい)」を引き起こします。
これにより外壁材が内側から破壊されて寿命が縮まり、大規模な補修が必要になる場合があります。
建物の美観の悪化
隙間は、雨水が汚れを巻き込みながら壁を伝う「雨だれ」を引き起こす原因となります。
この汚れは建物全体を古びて見せ、せっかくの良い塗装の美観も台無しにしてしまいます。
資産価値の低下
これまで解説したリスク(雨漏りによる構造の腐食、外壁材の劣化、美観の悪化など)は、最終的にご自宅の資産価値を大きく低下させます。
適切なメンテナンスで防げたはずの劣化で資産価値が大きく下がってしまうのは、経済的な損失です。
このような深刻な事態を避けるためにも、少しでも気になる隙間があればお早めにご相談ください。
屋根と外壁の隙間・外壁の隙間を埋めた事例
最後に、神山が手掛けた、隙間補修を含むメンテナンス工事の事例をいくつかご紹介します。
ご自宅の状況と照らし合わせながら、費用感や工事内容の参考にしてみてください。
外壁および建具まわりのシーリング補修・外壁塗装|費用:約96万円
経年劣化でひび割れたシーリングを補修し、隙間からの雨水の侵入を防ぎました。
その上で高耐候性のシリコン塗料で外壁全体を保護することで、長期にわたり美しく安心なお住まいを実現しました。
外壁およびサッシまわりのシーリング打ち替え・外壁等塗装|費用:約100万円
デザイン性の高い外壁のクリヤー塗装だったため、塗膜のひび割れを防ぐ専門的な「後打ち」工法でシーリングを施工しました。
これにより、美しい外観のデザイン性と、隙間の防水性の両立という難しい課題を解決しています。
防水工事・板金工事・外壁塗装ほか|費用:約189万円
外壁やサッシまわりといった隙間からの水の侵入を防ぐ防水工事を行いました。
同時に、屋根からの水の流れを管理する雨樋も新しく交換し、侵入と排水の両面から建物を守る総合的な対策を実施しました。
屋根および外壁塗装・外壁および建具まわりシーリング補修|費用:約125万円
塗装の耐久性を高めるため、まず高圧洗浄で汚れを徹底的に除去し、建具まわりの隙間をシーリングで補修しました。
万全の下地処理を行うことで、新しい塗料の性能を最大限に引き出し、美しい仕上がりを長持ちさせます。
屋根および外壁塗装・既存シーリング部の一部撤去・打ち替え|費用:約105万円
硬化してひび割れた古いシーリングを撤去し、新しいものを充填する根本的な補修方法「打ち替え」を行いました。
応急処置的な「増し打ち」とは違い、隙間の防水機能を完全に回復させることで、この先の安心を守ります。
まとめ
この記事では、屋根と外壁の隙間を埋める方法や、補修する際の注意点について解説しました。
小さな隙間と油断して放置すると、雨漏りや建物の劣化といった深刻な事態につながるため、早期の対応が大切です。
ご自宅の隙間がどのような状態なのか、どの方法で補修すべきか判断に迷う場合は、ぜひ一度、神山にご相談ください。
建物の状態を正確に診断し、お客様のお住まいに最適な補修プランをご提案します。
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