2024年11月15日
外壁塗装を検討する際に「シーラー」という言葉を耳にされる方も多いのではないでしょうか。
シーラーは塗装の仕上がりや耐久性を大きく左右する重要な材料ですが「具体的に何をする材料なのか」「なぜ必要なのか」といった疑問をお持ちの方は少なくありません。
本記事では、シーラーとは何か、どのような役割があるのか、種類や使い方までわかりやすく解説します。
外壁塗装で失敗したくない方は、ぜひ最後までごらんください。
このコラムのポイント |
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Contents
シーラーとは
外壁塗装や屋根塗装など、あらゆる塗装工事で最初に使用される材料が「シーラー」です。
シーラーは英語の「seal(シールする・密封する)」に由来し、塗装面(下地)を保護する効果があります。
とくに外壁塗装では、シーラーの適切な選択と施工が美しい仕上がりへの第一歩です。
言い換えれば、シーラー塗布の良し悪しが最終的な塗装の出来栄えを左右します。
シーラーの役割
シーラーには主に以下4つの役割があり、これらが組み合わさることで理想の塗装を実現します。
- 密着性の向上
下地と上塗り塗料の間に入り、しっかりと接着することで塗膜の剥がれを防ぎ、長期間美しい状態を保つ。
- 塗料の吸い込み防止
上塗り塗料が下地に染み込むのを防ぎ、色むらのない均一な仕上がりになる。また、塗料の無駄な使用も抑えられるため、コスト面でもメリットがある。
- 下地の補強と保護
劣化した塗装面を補強し、雨水や紫外線などの外部からの影響の軽減によって、建物の寿命を延ばせる。
- 染み出し防止
コンクリートのアルカリ成分など、下地に含まれる成分が表面に出てくるのを防ぐ。
これらのように、シーラーは見た目の美しさと建物の保護の2つの役割を果たします。
プライマー・フィラーとの違い
シーラーは下塗り材の1つですが、そのほかにもプライマーやフィラーといった材料があります。
以下にそれぞれの特徴をまとめました。
種類 | 特徴 |
シーラー |
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プライマー |
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フィラー |
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一般的な外壁塗装では、シーラーとプライマーの違いを厳密に区別せず、単に「下塗り材」として扱うことが多いです。
大切なのは、それぞれの特徴を理解したうえで、塗装する場所や目的に合った材料を選ぶことです。
神山では、一級塗装技能士をはじめとする国家資格保有スタッフが、ご自宅の状態を丁寧に診断させていただきます。
建物の素材や環境に応じて、最適なシーラーと工法をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
シーラーの種類と特徴
シーラーは大きく分けて「水性」と「油性」の2種類があります。
これらは主成分が異なるため、それぞれの特性を活かして使い分けが必要です。
また、さまざまなニーズに応えるため、特殊な機能を持つシーラーも数多く販売されています。
では、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
水性シーラー
主成分が水でできている水性シーラーは、環境への負担が少なく安全性の高い塗料です。
塗布後は水分が蒸発しながら塗膜を形成していきます。
取り扱いやすくニオイも気にならないので、室内での塗装作業にも適しています。
水性シーラーは、築年数が浅い建物や状態の良い外壁への塗装におすすめです。
ただし、経年劣化が進んだ外壁や、雨がかりの多い場所では補強効果が十分に発揮できない可能性があります。
油性シーラー
有機溶剤(シンナー)を主成分とする油性シーラーは、塗布後に溶剤が揮発して強固な塗膜を形成します。
塗装時には強いニオイを発しますが、その分下地への浸透力や耐久性・防水性に優れています。
とくに、築年数が経過して劣化が進んだ外壁や、雨の影響を受けやすい場所での塗装には、油性シーラーがおすすめです。
強度と耐久性を重視する外壁塗装では、油性シーラーが選ばれることが多いのが特徴です。
機能性で選ぶシーラーの種類
水性・油性という区分に加えて、特殊な機能を持つシーラーも開発されています。
種類 | 主な用途と特徴 |
カチオンシーラー |
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エポキシシーラー |
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神山では、外壁の劣化状況や素材に応じて、最も効果的なシーラーと塗装プランをご提案いたします。
ご自宅の外壁について気になることがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
シーラーの塗装方法
シーラーの塗装方法には主に「ローラー工法」と「吹き付け工法」の2種類があります。
それぞれに特徴があり、建物の規模や状況によって使い分けられています。
ローラー工法
ローラー工法は、塗装用ローラーやハケを使って職人の手作業で丁寧に塗り重ねていく方法です。
サイディングの細かな凹凸や、外壁に塗り分けが必要な場合に採用されます。
メリット
- 職人の技術を活かした丁寧な施工ができ、美しい仕上がりが期待できる
- 塗料の無駄が少なく、コストを抑えられる
- 風の影響を受けにくいため、作業がしやすい
- 近隣への塗料の飛散リスクが低い
デメリット
- 熟練の技術を要する
- 吹き付け工法と比べて作業時間が長くなる
- 大規模な建物の塗装には適さない
吹き付け工法
吹き付け工法は、専用の塗装機械を使って塗料を細かな霧状にして吹き付けていく方法です。
マンションや商業施設など、大規模な建物の塗装現場でよく目にする工法で、広い面積を効率的に塗装できるのが特徴です。
メリット
- 作業スピードが早い
- 広範囲を効率的に塗装できる
- 均一な塗膜を形成しやすい
- 複雑な形状でも塗装がしやすい
デメリット
- 風の影響を受けやすく、天候に左右される
- 塗料の飛散ロスが発生する
- 近隣への養生作業の手間が増える
- 作業時の機械音が気になることがある
それぞれの工法には一長一短があり、建物の規模や場所、予算などを考慮して最適な方法を選ぶ必要があります。
信頼できる塗装業者であれば、現場調査の段階でご自宅に最適な工法を提案してくれます。
信頼できる業者の選び方や外壁塗装の見積もりの見方について、こちらで解説しているのでぜひ参考にしてください。
関連記事:外壁塗装見積もりのチェックポイント|信頼できる業者選びのコツも
シーラー塗装の注意点
シーラー塗装の施工方法によって仕上がりに大きな差が出ます。
美しく長持ちする塗装を実現するために、注意点をご紹介します。
十分に乾燥時間を確保する
シーラーの塗布後は、次の工程に移る前に十分な乾燥時間の確保が必要です。
乾燥が不十分な状態で次の工程に進むと、シーラー本来の性能が発揮できなかったり、上塗り塗料に悪影響をおよぼしたりなどの問題が発生するリスクがあります。
乾燥時間の確保は見た目の美しさだけでなく、塗装の耐久性にも大きく影響します。
とくに湿度が高い日や気温の低い日は、標準的な乾燥時間よりも余裕を持って進めるのがポイントです。
下地にあったシーラーを選ぶ
塗装面の素材によって、必要なシーラーの特性は異なります。
下地に合わせて適切なシーラーを選ぶことで、より高い効果を得られます。
建物の外壁がどのような素材でできているか確認し、適したシーラーが選ばれているか塗装業者に確認すると安心です。
上塗り材との相性を考慮する
シーラーと上塗り材の相性は、塗装の仕上がりや耐久性に大きく影響します。
もし相性の悪い組み合わせを選んでしまうと、せっかくの塗膜が剥がれたり、通常より早く劣化が進んだりする可能性があります。
このようなトラブルを未然に防ぐためには、上塗り用塗料のカタログに記載されている推奨シーラーを確認しましょう。
メーカーが推奨する組み合わせなら、安心して使用できます。
神山は現地調査と見積もりに費用は一切かかりませんので、お気軽にご相談ください。
まとめ
シーラーは塗装工事において、最初に施工する重要な下塗り材料です。
下地との密着性を高めて上塗り塗料の色ムラを防ぎ、美しい仕上がりと耐久性を実現するために欠かせません。
ご自宅の外壁塗装を検討されている方は、まずは市内の信頼できる業者に相談してみることをおすすめします。
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